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OH, UM, NICE TO MEET YOU, I AM ‘OOSORAMO TOKE’.

あ、あの、はじめまして。オオソラモ土気です。あ、違います、足元を見てください。
JR土気駅から北に進んだ、広く緑あふれる土地。それが私です。
2021年、なにもなかった私に、突然街ができました。
もみの木をシンボルツリーにした、大型の分譲地。
たくさんの平屋が並び、中央の緑地公園には街の人たちが集まり交流が生まれています。
今はそんな『オオソラモ土気』としてたくさんの人が暮らすような土地ですが、
実はちょっと前までは違っていたんです。
家を建てても売れない。だから土地が安いのに、誰も買わない。
そんな私に、拓匠開発の人たちは街をつくり、一年で全51邸を売り切りました。
そして街が雑誌に取り上げられたり、賞を受賞するなど注目が集まることで、
これまで見向きもしなかった人たちも私の元に訪れるようになりました。
どうして、こんな変化が起こったのか。拓匠開発の人は、何を目指していたのか。
その一部始終を、いま、あなたに語ろうと思います。

ある日、夢見る人が、
私の前に現れた。

ONE DAY,
A DREAMER APPEARED
BEFORE ME.

「土気なんて、売れるわけがないからやめておけ」。
私のことを知っている人は、みんなこう言います。不動産の方々も買っちゃダメだと言いますし、市からは街づくりを抑制する区域に指定されているから、誰も私のところに建物を建てようなんて酔狂なことをする人はいませんでした。
そんなとき、拓匠開発の下山という男が現れたんです。彼は私を見てこう言いました。
「夢のある街にしたいね」。
・・・バカな男。そう思いました。いい大人が、夢なんか語って、と。後から聞いた話、実は買うのにだいぶ迷ったそうです。「本当に売れるのか?」「失敗したら怖いよね」。そんな声を跳ね除けたのは、「価値は見つけて、作るもの」という彼らの価値観。本当に変わり者だと思います。やると決めたらとことんやるのも、彼らの美学です。まちづくりやエンターテインメントの精神を学ぶために、フロリダにあるウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートに行ったそう。「仕事にかこつけて遊びたかっただけだ」なんて笑ってましたけど、私は知っています。そこは元々、ワニしかいない湿地帯で、それをたくさんの人と夢が集まるようにした場所。そんな土地に、私の未来を重ね合わせて、本気で夢を見ていたんです。どんな未来が待っているんだろう。私はいつの間にか、彼らに一筋の希望を抱いていたんです。

夢を現実にする。
そこに仕事のおもしろさがある。
夢を現実にする。 そこに仕事のおもしろさがある。

IT WOULD BE NICE IF THERE WERE
A BAKERY IN THIS TOWN.
IT ALL STARTED WITH THAT ONE WORD.

夢は語ることはできても、現実にするって難しい。特に街づくりは、細かい法律の中で行うし、彼らの相手は厳しいお役所の人たち。「前例がないからダメ」「もし子どもが怪我をしたら、責任を取れない」。彼らの夢に立ちはだかる声は、いくつもありました。でも下山がこう言ったんです。「普通の街ならうちがやる意味がない」って。ヘンな男でしょう?でも、壁にぶつかったときこそ、彼らの腕の見せ所。

例えば、オオソラモ土気のメインでもある、中央緑地帯。公園というのは、ある程度の広さで作って、行政に管理してもらうのが一般的な方法です。でもそうなると、シンボルツリーであるもみの木は植えられないし、よくある普通の公園にしかならない。「それなら、自分達で管理しよう!」と団地管理組合を作ってしまった。マンションではよくある話だけれど、これを分譲地でやるなんて聞いたことがありません。

しかも組合の規約を作ったのは、建築部の大橋という男。
普段は建物の設計やデザインの仕事をしてる人が、どうして行政書士がやるような仕事を担当するのかしら。彼が言うには「乗りかかった船だから(笑)」って。全然、答えになっていません。でも、みんな大変そうなのに、楽しそう。そのうちお役所の人たちも「こうやったらできるんじゃないか」なんて話して、うまくまとまったみたい。千葉を本気で盛り上げようとしている、そんな熱が伝わったのかもしれません。人間って、不思議な生き物ですね。

本気の気持ちが、
本気の人をつないでいく。
本気の気持ちが、 本気の人をつないでいく。

SERIOUS FEELINGS
CONNECT SERIOUS PEOPLE.

土地である私がこんなことを言うのもおかしな話ですけれど、日本の住環境ってあまり変わり映えがしないんです。どこも同じような形だし、どこも同じような条件だし。そんな現状をみて、大橋は語っていました。
「日本の住環境の考え方を変えたい。それを千葉から発信しているんです」。
千葉の小さな会社がなにをそんな大きなことを、って思いました。でも実際、オオソラモ土気は有名なランドスケープの雑誌に載ったり、千葉市都市文化賞で優秀賞を受賞したりしました。そのことで、他の不動産も注目しはじめて、価格も上がってきているんです。前は「売れるわけない」なんて言ってたのに・・・ようやくみんな、私の価値に気づき始めたみたい。

今、拓匠開発にも新しい仲間が集まってきて、変化が起こっているそうです。
「いままで土地を開発したり、BtoBの仕事しかできなかったけど、どんどんチャレンジできるようになった」と
下山が嬉しそうに話していたのが聞こえました。いろんな人が集まって、いろんなチャレンジをし続ける。それを繋いでいるのは、とことんやるっていう本気の気持ちなのかもしれません。さて、次は私のどんな魅力を引き出してくれるのでしょうか。なんだか私にまで、熱い気持ちが伝わってしまったみたいです。

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